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根性論で、日本人は幸せになったのだろうか?落合監督のキャンプの発想が人生が何たるかを教えてくれる

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落合監督のキャンプが面白い!

中日ドラゴンズ落合監督は、選手に沖縄キャンプで球場からホテルまで走って帰るよう指示したそうだ。その距離20KM以上、当時の中日キャンプは誰もが驚くほどの練習量だったので、その後のハーフマラソンは正に地獄だ。

しかし、その際に500円だけ持って行ってもいいよ、しかも何に使ってもいいよ、と言ったらしい。もし自分だったらその金でタクシーを拾うかバスに乗ると考えたかららしいのだが、仮にタクシーだと4人で2千円で約半分の距離まで行けたそうだ。バスなら1時間に1本来るかどうかすら分からないが、相当ホテルの近くまで行けたと思う。

ただし、練習が一段落して疲れている選手は、コンビニで飲料水を買って飲んだり、何か食べたりするそうだ。そうするとホテルへ戻るには走るしかなくなる。

 

バスの時刻表次第では、タクシーに乗って、ホテルについてからいくらでも飲んだり食ったりすれば良いものを、やはり誘惑には負けてしまうのだろうか?

二度三度同じ状況に直面すれば誰でも対応できると思うが、最初から上手い対応が出来る人は少ないように思う。

 

それが落合流の練習なのだ。

 

要するに頭を使えと言うことだ。これは、実際の社会も同じ仕組みだと思う。手持ちの500円の使い方によって、結果が大きく変わってくる。

そういった対処法を身を持って体験して学ばないとプロの世界では通用しないのかもしれない。きっと最初から4人集めてタクシーに乗る人は一部だ。プロの世界も生き残れるのはごく一部なので、こういったことが結果となって表れてしまう世界なのだと思う。ただ厳しい姿勢で、量をこなすだけでなく、必要に応じて考えることを学ばせているところが興味深い。しかも、厳しい状況の中で考える状況を作り出すのは理想的だと思う。

人生で万人に通用する解決策は、唯一、考えることだと断言できる。

 


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根性論は幸せな時代の象徴である

根性論により生まれる美しい物語が、観客を共感させ、感動を呼び込む。それを真似て全国の監督が同じことをやろうとする。根性の大量生産である。その結果、多くの選手が線香花火のように一瞬だけ光って土に落ちていく。

選手寿命と引き換えに、大人たちの作ったスポ根物語を演じさせられていた。

 

これは高校野球でよく見る光景だ。昔は、田舎では大人も子供も皆甲子園に出場する地元のチームを応援していた。日本の高度経済成長時代を象徴する風景である。

それが現在では、海外の情報が簡単に手に入るようになったことと、スポーツ科学の発展により、前衛的で身勝手なスポ根が否定されつつある。今まで表だって異を唱えられなかった元スポーツ関係者も堂々と正論を述べられる時代になった。

 

やっと時代の変化に、業界の常識が追い付いてきた。新しい常識と新しい指導者により次の時代が作られていくのだと思う。我々は、従来の発想や固定観念を捨てて、次の時代に生き残れるような人間にならなくてはならない。

努力する前に、まず考えよう。努力は必要に応じて必要なだけ行えば良い。努力してみて駄目だと思えば、諦めて次を考えれば良い。自分が登る山が決まれば、その山の高さに応じて必要なスキルが決まり、そして自分の現状と比較して何をすべきかが決まってくる。ただ頑張るだけでは報われない。一生懸命頑張れば見返りがあると思うのは勘違い以外の何物でもない。努力の方向性を見極めて、何をすべきかを分かった上で、その為に全力を尽くすのが本当の努力だと思うし、その過程で根性論は不要だ。

まずは考えよう、全てがそれからだ。