人生の分岐点で再びのスペイン(出会ったあの頃と同じ位置にいる)
昨年、私は長年の親友の別荘に滞在していた。
久々に再開した彼は、以前と何も変わってなかった。
前回会ったのは10年以上前だったと思う。彼の経営する会社のエキシビジョンの為に来日した時だ。
その前は、私の実家が倒産し、私が逃げるようにスペインへ渡った時だ。
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滅多に会わないが、私は彼の存在を忘れることはない。
最初に出会ったNYで、彼に影響を受け、私の人生は大きく変わった。実家が倒産した時も、私が離婚した時も、彼に助けてもらったり助言をうけたりした。
私にとって、彼はそういう存在である。
偶然の出会いが人生を変える。だから人生は面白いのだと思う。
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今回の訪問は、簡単にはいかなかった。
昨年、私はずっと海外を周っていた。ヨーロッパに点在する知人を訪問しながら色んな国を旅行していた。
ちょうどパリでNY時代の旧友と話している時に、スペインのフェリックスの話題になった。そして、会いに行こうとしたが、連絡先が分からなくなっていた。フランス人の知人も同じく彼の連絡先が分からなかった。
実は、彼の経営する会社に電話した際に、既にフェリックスが自分の会社を売却済みだと伝えられた。
どうしても連絡を取りたいと話すと、その会社から折り返しがあり、その後フェリックス本人から連絡がきた。
私は、すぐにスペインへ飛んだ。
彼は、地中海沿いのリゾート地に住んでいた。結婚して、もうすぐ子供が生まれるそうだ。
私は彼の別荘の一つ(ちょうど空いていたコンドミニアム)に泊まった。
彼の経営していた会社はヨーロッパでは有名なメーカだ。株主である親族や兄弟とのトラブルが嫌になって、会社を売ったそうだ。その後、スペインのリセッションでなかりの資産を失ったらしい。
現在は、失わずに済んだいくつかの不動産収入で生活している。
多分、彼がもう一度、頂を目指すことはないだろう。今のまま平和にゆっくりと暮らすことがある意味ゴールなんだと思う。
私は、今までのエントリーでも書いたが、色々あったが何とかうまくいった。
現在は、そんなに働かなくても、海外旅行をしながらでも生きていける状況になっている。
20年前とは大違いだ。
20年前、私は絶望の淵に居て、彼との差を感じた。今は、何となくNYで最初に出会った頃と同じ位置で話しているような気がする。
また昔に戻ったようでとても懐かしい気持ちになった。
我々は、何もない冬のリゾート地で、NY時代のように色んな話をして、そして別れた。
これからどうなっていくのだろうか?
この先10年、20年と未来は続く。きっと大変なこともあると思う。それでも今までと同じように、また乗り越えられると思う。
そして、我々は再会の度に、ずっと同じ位置で会話していけるようでありたい。
それが私の今のモチベーションとなっている。
世界中の、自分の親友に、昔私が苦しかった時に助けてもらったように、何かあれば勇気を与えられる存在でありたい。
そういう人間である為に、日々邁進していく!